はまり込んでいたあの当時の自分に「治るよ」って伝えてあげたい。サングラスで送った大学生活

201610.05

今後も、時折ですが、症状で悩んでいた方のインタビューを載せていきたいと思います。

今回は、ひろあきさん(仮名)

グループプログラム(Taijin塾)セミナー個人セッションも何回かお受けいただきました。

現在26歳のひろあきさんは、16歳から10年にわたり脇見恐怖症・対人恐怖症に悩んできました。授業中に黒板を見ることができないし、道を歩くときは下を向いたまま。学生時代はサングラスをつけて通い続け、就活面接も相当苦労したとのこと。現在では最もツラかったときに比べ半分以下まで症状が軽減しているそう。

ちょっと長めのインタビューになりますが、何か参考になるものがきっとあるのではないでしょうか。



高校2年生で発症

自分は脇見恐怖症に苦しんできました。
そのベースには対人恐怖症的なものがあったと思います。

発症は16歳、高校2年生の時。
当時、部活で、とある体育会系のチームスポーツをしていました。試合や練習でミスをしてはいけないという上級生のプレッシャーが激しく、そのことが直接のきっかけだったと思います。

ミスしてはいけないと思うほどに萎縮してしまい、実力が発揮できなくなる。
それでプレッシャーがよりきつくなり、萎縮して、叱られたりして。
それを繰り返していたらどんどんまわりのことが気にかかるようになり、気づいたら脇見恐怖症になっていました。

黒板が見れなくなるなど普通のことがどんどんできなくなり、「もう人生おしまいだ」

何がツラいって、いままで普通にできていたことがどんどんできなくなるのがツラかったです。

授業中に黒板を見ることができなくなってしまいました。学校の廊下で前を向いて歩くのもちゃんとできない。通学の際にも、道で前からやってくる人のことが怖くて下を向いてしまうようになりました。人が視界に入らないように両目を覆うように歩いてみたものの、それでもどんどん怖くなる。

人が視界に入らないようにと気にした分だけ、どんどん悪くなっていったように思います。

教室で最初に気になったのは隣の席の人だけだったんです。
でもそのうち前の席の人にも脇見をして迷惑かけているのではと気にかかるようになり、やがては後ろの席の人にも自分は迷惑をかけているのではと思うようになっていきました。「脇見をしちゃって迷惑かけてごめん」と思って後ろをふりかえってみると、その人は肘をつきながら授業をきいていたんです。
それを見たら、自分の脇見症状のせいで肘をつかせてしまったような気がして。

今思えば肘をついて授業受けるなんでごく普通のことだけど、当時はそれを自分のせいだと思い込んで悩んでいました。

そういったことがツラくて、一時期学校に行くことができなくなってしまいました。もうこれで人生おしまいだと思いました。

ネットには「一生治らない」って書いてあって…

どうしていいかわからなくて、ネットでもいろいろ調べてみたんです。
そうしたら2chなどの掲示板に「一生治らない」とか書いてあって、そういった情報を読んでいたら絶望的な気持ちになりました。

それで学校の先生に思い切って相談してみたんです。
そうしたら「歳取ったら次第になおるんじゃないの?」なんて軽く言われて。歳とらなきゃ治らないんだ…と。

スクールカウンセラーに相談したら「無理しなくてもいいよ」と声をかけてもらいました。その言葉自体は嬉しかったですが、脇見の症状そのものが治るわけではなく、どうしていいかわからず本当に苦しかったです。

眼帯&伊達メガネで大学受験。試験監督に不審がられました(苦笑)

それでもなんとか頑張って受験勉強をしました。
個別のブース席を取り入れている予備校を活用するなどして勉強はなんとか対応できたんです。

だけど、受験がしんどかったです。

そこで、眼帯に伊達メガネをかけて受験してみたんです。
片方の目をふさぐと少しだけ症状がラクになったような気がしたので…。
そうしたら受験票と明らかに顔が違うので試験監督が不審がり、伊達メガネと眼帯をはずさせられたんです。で、眼帯をとったものの、特に眼に異常があるわけではなく(苦笑)、余計に試験監督を不審がらせてしまって…。

そんな苦労を経験しました。

サングラスで通した学生時代。やりたいこと我慢したりあきらめたりしました

なんとか受験を経て大学に入学したのですが、大学では4年間すべてサングラスかけて過ごしました。
まわりから見たら「不審者」として過ごした大学生活だったと思います(笑)

なんでサングラスかけているのって1回クラスメイトから言われたことがあったけど、それ以外はみんなサングラスのことは触らずにいました。
僕がいないところでいろいろ言われていたとは思うけど。
でもやがて「サングラスの奴」というキャラが出来上がって。キャラができてしまえば、そこからは少しラクになったような気もします。

サークルは軽音楽を選びました。なぜなら、ギタリストだったらサングラスかけていてもおかしく思われないんじゃないか、って理由です(笑)

学生時代は、やりたいことをたくさん我慢したりあきらめたりしました。
映画館とか特につらかったです。座席の両隣、前、後ろもすべて気になってしまう。誘われても絶対に断り続けました。

就活でもサングラス。どこにも内定もらえず。症状のせいで自分のチカラを発揮できないのが本当につらかった

症状を持つ身としては、就職活動がきつかったです。
最初のうちはサングラスして面接を受けていました。でもそれじゃあ受かるわけないですよね。あ、でも、サングラスでも1次面接パスすることもあったんですよ(笑)
そんなわけで1年目ではどこにも内定をもらえず、就活には2年かかりました。

自分のチカラを発揮しきれないのが本当にツラかったです。
面接官の質疑に対してちゃんとした答えを思いつくのだけど、面接官が複数人いたりすると症状のことばかりが気になってしまいうまく答えることができなくて…。

俺何しているんだろうって、本当にもどかしかったです。

荒療治と思い営業会社で働くも、逆効果に

結局最後は営業の会社になんとか就職しました。
なぜ営業会社にしたかというと、営業という職種で必死に荒療治するれば症状が治るんじゃないかって思ったんです。

でも、営業の仕事は本当に怖くて仕方がなかったです。
職場でたくさんの人に囲まれながらお客さんにアポイントの電話をかけることだったり、営業先での面談だったり。どんどん症状のツラさが増していきましたし、うつ病にもなりました。

脇見恐怖症や対人恐怖症の荒療治として営業職を選択するのはみなさんにおすすめしません(笑)

営業の商談中、自分が相手に迷惑をどうせかけちゃうんだろうなって考えながら、どんなことを話すべきかとか、相手に失礼がないようにマナーをしっかりしなきゃとかいろんなことをぐるぐる考えて、集中もできないし。失敗も増えるし。それがいやでいやでしょうがなかったです。

その会社はあまりにもツラかったので結局辞めてしまいました。

ニートになってから1年ほどで、症状が軽くなっていくための様々なきっかけが重なっていった

会社を辞め、それからニートになりました。
ニートは1年ほど経験しましたが、ちょうどそのあたりから、症状が軽くなっていくための様々なきっかけが順番に重なっていったのです。

まずは、会社を辞めたことが自分自身に対していい影響与えてくれました。
もともとやりたい仕事だったわけではなく症状の荒療治のために選んだ会社です。失敗ばかりでいつも謝ってばかりだった。理不尽なことも多くそのことに対する怒りもどんどん大きくなっていったんです。
会社を辞めたことで、それらから自由になることができました。
あまり無理をしすぎるのもよくないなと思います。

次に、同じ症状で悩む人たちのオフ会に思い切って出てみたんです。
これまで世界で僕だけしかこの症状を抱えた人はいないと思っていたのが、同じ悩み持ってる人はこんなにいるんだと思えました。あと、脇見という症状は、はたからみたらどう見えるんだろうと思っていましたが、他の人たちを見てみる限り、症状で悩んでいる人はいても、「脇見」症状を出している人はいないんだってことを体験できたのがよかったです。
もちろんオフ会1回行ったからといって治るものじゃないですが、こういった体験を刷り込むことって意味があると思います。

さらに、ちょうどその頃に、セミナーやTaijin塾(グループプログラム)、それから個人セッションなどで森先生にお世話になるようになりました。
脇見や対人恐怖の症状がなんで出ちゃうのかとか、どうすれば良くなるのかを学ぶことができました。症状から抜けるための正しいスタートとゴールを教えてもらえたのが大きかったです。

現在では症状は一番つらかったときの半分以下に。半分になるだけでもすごくラク

最近は上向きのスパイラルができています。
一番つらかった時期の症状のツラさや重さを10点だとすると、この1年で今は4点くらいになりました。半分以下にはなった感じです。
もちろんゼロになったら最高だと思いますが、10が4になるだけでもぜんぜん違う、すごいラクです。新しい仕事もちゃんとできてますし。

昔は毎日「死にたい」とばかり言ってたのですが、症状のツラさも減ったし、うつ病が完全になくなりました。

以前は自分のことが死ぬほど嫌いでしたが、今はダメな部分もいいところも含めて「これが自分だ」って受け止められるようになりました。昔ほど「お前はダメなやつだ」って責めなくなったというか。そのことがとてもそれが大きいですね。

症状改善に役立った知識や実践は何かというと…

先生と一緒に飲みに行ったときに、症状の多くは妄想だよということを飲み屋で実際に体験させてくれたのがすごく効果がありました。
店員さんが下を向いてグラスを洗っていたり、他のテーブルの人たちが僕たちに背を向けて談笑していたり、自分たちのテーブルの横を通り過ぎてお手洗いにいったり店から出ていく人がいたり。それって本当に自分が迷惑をかけているせいなの?って考えると、なんだかバカらしく思えるようになってきたんです。
治りたかったら先生と一緒に飲みにいくのが早道です(笑)

あとは、講座などを通じて、小さな成功体験を積んでいくことが大切って思えるようになりました。ゲキテキに一夜にして治るものではないですものね。
日常生活やオフ会の中で小さな成功体験をつんでいくことができたし、今日一日の出来事の中で小さな成功体験って何だろうって考えられるようにもなりました。

「スケーリング」の考え方もよかったです。
これまでは「症状が治る/治らない」の二択だけでしか考えていなかったですが、今までよりも5ミリ顔を上げられたらそれでもいいとか、とはいえ今できてることは何だろう、ということも考えられるようになりました。

「マインドフルネス」でしたでしょうか?ありのままを受け止めることも効果があったと思います。
症状が出てしまったり、そのことで不安の心が生じたとしても「あ、そうんなんだ」って気づいてあげて、「まいっか」と、自分を責めずに受け止めてあげる。
これを最初に教えてもらったときは、「なんだそれ。そんなの絶対ムリでしょ」って正直なところ思ってしまったのですが(笑)、先生に言われたからしょうがないからやってみるかと続けてみると(笑)、だんだんわかってきたし、感覚をつかめてきました。
自分を責めて自尊心を失うことが圧倒的に減ってきたんです。
落ち込みや失敗をその場でストップさせてあげることってすごくよかったなって思います。

こういったものって、対人恐怖症、視線恐怖症、脇見恐怖症や赤面恐怖症とか全部に共通するものだなって思いました。
それに対処するための根本的な部分ですよね。
そのことが学べたのがすごくよかったです。

グループワーク(Taijin塾)について

僕は主に症状に関する座学の部分が好きだったのですが、コミュニケーションについて、これまでどこでも教えてもらったことがないようなことをグループワークで学べたのがすごくよかったです。

話の「聴き方」の方が、どんな内容をしゃべるのかよりよほど大切だっていうのは驚きでした。これまでは相手と会話をしていて、一生懸命に次の質問ばかり考えてしまっていましたが、そうじゃないんだなって。

相手の話している内容を一緒に想像してみるというワークもすごく役立ってます。
相手が話していることって何だろうってしっかり頭の中で受け止めるようにしたら、相手との会話が楽しくなりました。
相手もしっかり会話に乗ってくるし、自然と場の温度が高まるし、職場の普段の何気ない会話でも「なんだか意外に話せるぞ」って経験も増えました。そうすると、ちょっと面白い返しでもしてみるかって余裕も出てきました。

つらいことがあった翌日の朝はたいてい会社行きたくなくなるのですが(笑)、前日にちょっと会話が弾んでたりすると、「まあ会社にいってみるか」って気分になるし、そういう気分で出社すれば「なんか話しよっかな」ってなるし。上向きのいいスパイラルができてくる感じがしています。

塾では仲間とともに学べて、楽しい時間を過ごせました。
同じ悩みを抱えている人たちが集まる場なので、話がしやすかったです。会話のワークで、普段だったら早く会話を切り上げようと努力しているところを、もっと会話していたいと思えた自分がいたことがすごく印象的でした。

塾のいいところは、1回きりだとしばらくして習った内容をすっかり忘れていつもと同じようなネガティブな思考に戻ってしまいますが、定期的に参加することで、ポジティブな思考が維持できるし、習った内容が記憶に定着しやすいと思いました。

これから先どんな人生を歩んでみたい?普通に生きていきたいし、パートナーできて結婚できたらいい(笑)

これから先、普通に生きていきたいなって思います(笑)。
例えばパートナーできて結婚できたらいいなとも思うし(笑)、今の仕事に対して「俺はプロなんだぜ!」ぐらいに自信を持てるようになったらいいなって思います。

それができたら、もっともっといろいろやってみたいこととか出てくるんじゃないかなってふうにも思います。あと、趣味なんかも継続できると楽しいと思います。

症状にはまり込んでた時はとてもこんなことは考えられなかったですね。もう家からでれないんじゃないかなとしか考えられなかったですし(笑)

先生もよくおっしゃってますが、スパイラルをほんの少しだけでいいから上に向けていくことって大切だと思います。ちょっと上を向いているだけでも「楽しいな」って思える瞬間があるのが大きいです。これが下を向いていたら「人生つまんない。つらいことばかり」としか思えないですもんね。

はまり込んでいたあの当時の自分に「治るよ」って伝えてあげたい。

症状のツラさにはまり込んでいた当時の自分に対しては、ネットなんかに書いてある「絶対によくならない。一生症状を抱えたまま」というのは間違っているって伝えてあげたいです。
その情報のせいで絶望しちゃいますもん。
その上で、治った人や、治し方を知っている人とたくさん触れ合ったらいいと教えてあげたいです。

正しい方向性で必要なことをやっていけば絶対に治る!やりたいことをやろう!

今悩んでいる方たちへのメッセージとしては、治らないって思っている人が多いんじゃないかと思うのですが、それは間違いで、正しい方向性で必要なことをやっていけば絶対に治るよっていってあげたいです。
それを達成するために、治し方を知っている人たちからいろいろ吸収するのが大切って伝えてあげたいですね。

あと、やりたいことをやったらいいとも思います。
やっていけないことってこの世界には実はあんまりない。職場でもトイレ行きたいと思ったらトイレいけばいいですもんね(笑)。
この行動をしたらどう思われるかなんて考えに縛られる必要はないって今は思います。
自分でかってに行動のルールをつくって自分をかってに苦しめることってすごく多いと思うので、それをなくしていくことが大切だなあって感じています。そのことを学ぶチャンスって実はまわりにたくさんあるんですよね。

チャンスって僕たちが想像しているよりも本当はたくさんあるんですよね。
そのチャンスに乗るのも避けるのも自分の選択。なにか行動して失敗したとしてもあとから振り返れば意外と笑って過ごせるかもしれないですし。
今思うと、学生時代、症状抱えたままでももっとできることあったなあって思います。

あと、一人で抱え込むのは絶対ダメだと思います。ろくなことないということも伝えたいです。一人で抱え込んでしまっては治ることは100%ないんじゃないかなって思います。
一人で抱えず、正しい解決法をすれば、きっと治ると思います。

 

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