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インタビュー「大学中退するしかないと思っていたけれど…」みきさん(仮名)、大学生

きっかけは高校1年のとき。症状のことしか考えられなくて気が狂いそうでした。

高校1年生の時に、クラスの男子たちがこっちみて笑いながら話していることが何回かあって、私のことを噂しているような気がして、そこからいろんなことがおかしくなっていったように思います。

そのあと、クラスで発表することがあって、私が発表しようとしていると、その男子たちが笑ったんです。たぶん私がへんに緊張していたんじゃないかと思います。それで頭が真っ白になってしまって、発表もうまくできずに終わったんです。発表のあいだ中、みんながやたらとそわそわしてるし、それを感じるとすごく息苦しくて。

それから、クラスの人たちが話しているのとか、笑い声とか、ぜんぶ気になるようにだんだんなってしまい、みんなから笑われているんじゃないかと思い、学校にいる間中こわくてしょうがなくなりました。
休み時間や、登下校中も、いろんな人がこっち見てくるし、私ぜったい何かおかしいことしているんだって、朝から晩までずっとそのことしか考えられなくて、気が狂いそうでした。

なんか自分からイヤな匂いがでているような気もしたし、私の目つきがなんか感じ悪くて人を威圧しちゃっているのかなって気もしたし、でもそれをどうやったら治すことができるのかわからず、苦しかったです。

顔を上げるとまわりの人が視界にはいってくるのでずっと下を向いていて、黒板を見ることや、他の人と顔を合わせて話すこともできなくなってしまいました。

お弁当食べながら涙がとまらなくなり…

一番つらかったのは、お弁当食べてる時です。
お弁当食べながら周囲のことを意識しちゃって、どういう順番でどうやって食べ物を口に運んだらいいかとか、きっとこれも変に思われてるんだろうなとか、目を閉じた方がいいのか開けた方がいいのかどっちにすべきかとか、そんなことでもう頭の中がぐちゃぐちゃになって、お弁当に箸をつけたまま動けなくなってしまいました。そんな自分に対して「私何をやっているんだろう」って情けなくて涙がとまんなくなってしまって。

そんな状況だったので、教室に入るのがつらくなって学校を頻繁に休むようになってしまいました。時々登校しても、職員室か図書室がせいいっぱいのことがほとんどで。試験も別室で受けさせてもらったりもしました。高校を通信制に変えようかどうか真剣に親や先生とも相談したり。それでも休み休み学校に行き、なんとか卒業しました。

大学に入ってリセットできると思ったけど…

勉強そのものは嫌いじゃなかったので受験を頑張り大学に入りました。
高校で勉強したいのに症状のせいで勉強できなかったのを取り戻したかったのもあります。大学入ったらぜんぶリセットできてうまくいくんじゃないかと思ったんです。

でも、最初の1か月くらいは調子よかったのに、だんだん症状のことが気になりはじめました。いったん気になるとそこからはまた高校のときと同じになっていって。みんなの前でご飯を食べるのとか本当に苦痛で。
サークルも本当は入りたかったのに、こんなんじゃムリだと思ってあきらめました。
バイトもレジ打ちなどしてみたのですが、人の視線が気になってしまうし、休憩中の他の人との会話とかつらくて、すぐ辞めてしまいました。電車や美容室とかもつらかったですね。

心療内科には一応いってみました。でも、ほとんど話を聞いてくれないし、病院の心理士の人にも話をしたのですが、やっぱりこの症状のことはわかってもらえないし、考えを変えなさいとか言われても変えられないし、行くのをやめてしまいました。

セミナーでて驚いたのは、みんな普通に見えるということ

高校生の時みたいにどんどん苦しくなって、どうしていいかわからず、大学辞めなきゃかもと思っていた時に、先生のセミナーの案内を見て、都内のセミナーに出てみました。申し込んだあとも、当日も部屋に入るまで何度もやっぱりキャンセルしようと思いました。
どんな人がくるのかわからなかったし、人と話せる気がしないし、へんなセミナーだったらやだなって(笑)

セミナーでて驚いたのは、私以外にもこんなにたくさん悩んでいる人がいるんだ、ということ。
それと、みんな普通に見えるということ。とても悩んでいるようには見た感じはよくわからない。でも、いろいろ話をしてみるとみんな同じようなことで悩んでいて。いろんな人にわかってもらえたというのがすごく大きな経験でした。

個人カウンセリングで学んだ、「メガネ」、「私、意外に普通かも」

そのあと先生の個人カウンセリングにお世話になりました。
「メガネ」のことを教えてもらえたのがよかったです。やっぱりこれまでの自分は、「きっとへんだと思われてる」というメガネをかけて周りを見渡していたし、そうすると、周りの人の反応がぜんぶ自分を笑ったり、避けているサインに見えちゃう。それに気づけたことですごくラクになりました。

毎回先生から課題を出されて、でもそれをちゃんとやることで自分に対しての自信みたいなものも出てきたし、よかったことノートを書き続けたのもいい影響があったと思います。

セミナーで教えてもらったこともあるけど、なかなか一人じゃやらないし、とても1回じゃやり方もわからないですよね。私みたいにすぐさぼるし継続できない人には2週間に1回必ずカウンセリングがあるのはありがたかったです。

あと、スマホでビデオ撮るやつ(ビデオフィードバック)を何回かやってもらって「私、意外に普通かも」ってだんだん思えるようになったのと、街歩きに連れ出してもらい、みんなが私に注目しているわけじゃないとわかったし、顔を上げて歩けるんだという経験ができたのがすごく大きかったです。

遠いので半分くらいはSkypeでのセッションでしたが、本当は全部直接受けれたらよかったです。
カウンセリングルームの木に囲まれたようなあの雰囲気が結構好きだし、時々ハーブティとおやつもらえるの楽しみでした(笑)

最近「雰囲気かわったね」ってクラスの子からいわれました

カウンセリングのおかげで普通に電車に乗れるし、授業に出ることができるのが本当に嬉しいです。
時々はやっぱり症状のことが気になっちゃうことがあるけど、でもこれって「メガネ」かもって思えるし、「まあいっか。しょうがないよね。」と深刻に考えすぎないようになりました。
症状のことを忘れてることも多くて、症状で悩んでいる時間はほんとに減りました。

「私はだんだんよくなっているしもう大丈夫」って思えているので、以前のようにはまりこんでしまうことがなくなったのも大きいですね。

「最近雰囲気変わったね」ってクラスの子からいわれました。
クラスの人たちの姿をはじめてちゃんと見ることができたかもしれません。この人こんな髪型だったんだって。
今までは地面とスマホの画面ばかりみてたし、そもそも自分から関係を避けていたので。

大学辞めなきゃと思っていたけど、ゼミ出ることできそうです

これからやってみたいことですか。英語に興味があるので勉強したいです。スクールとか通ってみたいし。オンライン講座もいいけど、やっぱりスクールで直接学んでみたいです。
あと、ゼミがはじまるので、それも頑張ってみたいです。この症状抱えたままではゼミなんか絶対無理だと思っていて、でもゼミ出ないと単位とれないので、これはもう中退するしかないってずっと思ってました。ゼミに出ることができそうというのがすごく嬉しいです。
大学あきらめなくて本当によかったと思います。

同じ悩みをもつみんなへのメッセージ

本当にこの症状つらかったです。
これじゃ生きてる意味ないってずっと思ってたし。
でもきっと変われると思います。
むしろ私なんかより他の人の方がずっと大丈夫そうってセミナーで思いました。みんな明るいし普通に雰囲気いい人達でした。

私もまだまだかもしれないし、偉そうなことは言える立場じゃないですが、でもちゃんとしたやり方や考え方することで、きっと大丈夫だと思います。

もし同じ学生さんとかいるのなら、学校あきらめるのもったいないよ、とも思います。

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